さて、先述した【なんでこんなことできないの?】についてですが、結論から言うとタイトル通りですが、『できなくて当然です^^』
「そんな事言ったって・・・。」と思うかもしれないのですが、大きく深呼吸してから考えてみましょう。
私は以前、ヘルパーの研修で被介護者の疑似体験をしたことがあります。
耳には耳栓、目にはサングラス、腕には肘が曲がりづらい様にガムテープでぐるぐる巻いて、膝も曲がりづらいよう同様にガムテープでぐるぐる巻き。足首には重りでリストウェイトを巻き、背中には重りの入ったリュックサックを背負い、服装は上着3枚、スボン3枚です。この状態で初めて健常者が被介護者の身体能力を擬似的に体験出来るのです。
さて、その状態で私は散歩をしてみました。もちろん階段の上り下りも取り入れて。
想像してみて下さい。
被介護者の誰もがそうであるとは限りませんが、全くもって身体が動きにくい、耳が聞こえづらい、眼が見えづらいのです。しかも、危険が生じた時のとっさの反応も頭では分かっていても身体がついてこない状態。被介護者は自分が望んでなった訳ではないのに、常時24時間この様な状態になっているのです。
当然、被介護者も自分の身体状況にイライラしたり嫌気がさしたりする事はあると思います。しかし、このような状況下におかれていても被介護者には「何とかしなければならない」という葛藤があるのを忘れないで下さい。被介護者も辛いのです。
トイレで綺麗にお尻を拭き取りたくても、上手に拭き取れないのです。
ご飯をこぼさず綺麗に食べたくても、食べられないのです。
普通にこぼした物を拾おうとしても、身体がうまく動いてくれないのです。
介護者に迷惑を掛けたり、怒られたりしたくないのです。
自分に置き換えてみて下さい。
「こうしたい!」と思ってもなかなか思う様にいかない毎日。自分で努力しているつもりでも相手には伝わらず、「なんでこんな事もできないの?」と言われたらどうですか?
「分かってくれないならいいや。」と意固地になったり、「もう、どうでもいいや。」と思ったりしませんか?
ちゃんとした布団で寝たくても身体は言う事を聞いてくれないし、もしかしたら自分の身体に嫌気がさしてどうでもよくなってるのかも知れません。中にはわざと手間を掛けさせる被介護者も居ますが、それは何かを分かってほしいサインである事も多いのです。(被介護者との会話については後項にて)
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