介護

  • ブックマークサービスに追加»
  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに追加
  • livedoorクリップへ追加
  • Googleブックマークへ追加
  • niftyクリップへ追加
  • fc2ブックマークへ追加

家族と介護者との上手な連携

当時78歳だったCさん(男性)は、長男夫婦と同居し、週1回デイサービスに通っていた方です。麻痺や認知症もなく、歩行や自分の事は大体できる方でした。

ある日の事、デイサービスから帰った夜8時過ぎに家族の方から突然施設に電話がありました。残務作業を行っていた責任者がとった電話の内容は、Cさんが突然いなくなったとの事でした。

心配された家族からは「今日のデイサービスで何か変わった様子はなかったでしょうか?」などの問い合わせが。それを受けた責任者はデイサービスの職員全員に連絡を取り、「今日のCさんについて、いつもと違う様子はなかったか?」と状態確認を始めました。

状態確認の結果、「今日は食事がすすんでいなかった」「何か考え事をしていた様子だった」などの報告が職員からあり、結果を家族へ報告しました。

一方、家族は自宅から無くなった物を調べていたようで、Cさんの外出着と財布が無くなっていている事がわかりました。財布の中には小額しか入っておらず、バスやタクシーにはとても乗れないので、Cさんは歩いてどこかへ行ったのではないか?という予測が家族側から出されました。

家族は「これから心当たりをくまなく探してみます」と言って慌てて電話を切ろうとしたので、施設の責任者は「まずは落ち着いて下さい。今から我々もCさんを捜索します。後ほど職員をご自宅付近に向かわせますので、何か分かり次第ご連絡しますね。」と協力体制をとることにしました。

電話を切った責任者はCさんの自宅付近の地図を取り出し、Cさんの歩行状況、いなくなった時間から逆算してたどり着けるであろう範囲を推測し、施設の職員を捜索に向かわせました。しかし周りは真っ暗な夜。視界が悪くて、捜索が長丁場へとなりかけていました。

と、その時です。捜索中の一人の職員が突然Cさんとの会話を思い出しました。

内容はCさんが手入れした公園の植木の話でした。その公園はCさんの自宅付近にあり、植木は何十年も前にCさんがボランティアで長い年月をかけて手入れをしていたものだったのです。

その職員はすぐさま家族へ連絡をとりました。家族は「公園の植木」の話は全く知らず、驚きと疑問にかられてはいましたが、とにかく急いで職員とその公園へ駆けつけてみると、公園の外灯に照らされた一本の大きな木の下で元気なCさんを発見しました。その時、ちょうどCさんは木の周りの雑草を刈っていました。それを見た家族は安堵してCさんに駆け寄り、真夜中の捜索劇は無事に解決を迎える事が出来ました。

真夜中の捜索・・・これは大変なことです。そんな非常に困難な状況にあっても、家族とデイサービスの職員がCさんを発見するまでに要した時間は1時間程度でした。この迅速な解決の要因となったのが、家族とデイサービスとの【信頼関係】です。

家族はCさんがいなくなってしまった事が判明した時、すぐにデイサービスへ連絡をしました。また、Cさんの持物管理をしっかりとし、有事の際にはデイサービスへ無くなった物をきちんと伝えました。これは家族からデイサービスに向けられた信頼の証です。

一方、デイサービスは家族からの信頼に対して全力を持って解決の努力をしました。素早い判断と行動はもちろんの事、勤務時間外にも関わらず職員を招集しての捜索。そして些細な会話の内容だったとしても大事な内容になるかもしれないと考え、すぐさま家族に伝えた事。これはデイサービスから家族に対して向けられた信頼となります。

信頼の相互関係を築くことで、家族と施設が上手に連携を取って困難な状況を打破した・・・そんな1件をご紹介しました。

スポンサード リンク
[↑]ページの先頭へ

運営者・お問い合わせ  プライバシーポリシー
Copyright(c) All Rights Reserved.